【南牧探訪】石灰の採掘遺構 磐戸鉱山へ

南牧村の入口に位置する小沢(おざわ)集落から山中に分け入った先に、かつて石灰を採掘していた磐戸鉱山が、ひっそりと眠っています。最近になってパンフレットが制作されたのを機に、早速訪問してきました。車でアクセスできます。(磐戸鉱山に関する記述は、パンフレットから引用しました)

鉱山観光のメイン、ホッパーの跡地

磐戸鉱山は、1943年に設立された青倉石灰工業(現在は、有恒鉱業青倉工場)が、1950年から採掘を開始した石灰採掘場の跡地です。1972年以降は坑内採掘を中止し、1993年に閉山しましたが、その遺構が今も残っています。

下仁田町から県道45号線を通り南牧村に入ると、石灰石製品を製造する有恒鉱業青倉工場が目に入ってきます。そこを通過した先の小沢集落内を左に折れ、しばらく山道を登っていくと、磐戸鉱山の採掘遺構、「12号坑口」が左側に確認できます。ただ現在は閉鎖されており、鉄の門があるので近づけません。

横断歩道の先、小さな橋の手前を左折。見逃しやすいので注意
細い道を川に沿って登る。正面に見える山は小沢岳
山道を登る途中の左側に確認できる「12号坑口」は、鉄の門が目印
かつてはトラックも乗り入れていた12号坑口の遺構。残念ながら門から先は立ち入り禁止

次に、というか最後に見えてくるのが、巨大な2つの穴が特徴的なホッパー跡地。ホッパーとは、鉱山で採掘した石灰を一時的に置いてトラックへ積み出しした施設のこと。2つの穴にトラックが入り、石灰を積み込んでいたそうです。穴がある山の上には、大規模な露天掘りの施設が見えます。

磐戸鉱山のシンボル、ホッパー跡地。広い駐車スペースもあります
山の上に見える露天掘りの施設
穴の中は塞がれており、立入禁止。
石灰をトラックに積み込む施設か?
山の上に通じる道も、残念ながら立ち入り禁止

現時点では外からしか見られないのが残念ですが、内部を整備して見学可能にすれば、近代化遺産の一つとして観光地になり得ると思います。同じ村内の砥沢集落には砥石を産出していた採掘場跡も存在するので、観光地として整備されればセットで楽しめそうです。(砥石採掘については、南牧村民俗資料館に資料が展示されています)

磐戸鉱山の詳細は、村のHP(以下)をご覧下さい。特に、地域おこし協力隊員が制作したプロモーションビデオは必見です。パンフレットは、道の駅オアシスなんもくで入手できます。(以上)