自宅から最も近い郵便局として重宝している砥沢(とざわ)郵便局。局長さんとも顔なじみで、郵送手続きの合間には、よく世間話をしています。その局長さんが4月から他局に移られると聞き、最後にインタビュー、というか少し話をさせてもらいました。
局長の佐藤晋一さんは、2年前に隣町の下仁田局から、こちらに移ってこられました。ご自宅は安中市の松井田で、片道約50分かけて通勤されているとか。ご苦労さまです。
局がある砥沢集落は下仁田街道の宿場町で、昔は南牧の関所が置かれていました。その名のとおり砥石が産出され、江戸時代には幕府の御用砥となるなど繁栄していたそうです。
砥沢局の常駐局員は2名。過疎地の郵便局らしく、こじんまりした建物です。局の印象を佐藤さんに聞いたところ、「のんびりしていて、居心地がよい局でした」とのこと。最初に来た時は、山深い立地に驚きましたが、住民の方々が話好きであたたかく、顔なじみも増えたそうです。野菜をよく頂いたり、バスで局に来訪した高齢者を、帰りに自宅まで送ることもしばしば。
局の利用者は、平均で一日10名前後とか。来られた方とは色々なお話をするそうです。「一人暮らしの方は話し好きが多く、話すために来るご近所の方もいます」とのこと。近所のおじいちゃんやおばあちゃんが佐藤さんと話し込んでいる場面には、私もよく遭遇しました。前の局長さんからは「地元住民と話すのも仕事」と言われたとか。確かに。
この4月から、佐藤さんは南牧村のもう一つの局である磐戸郵便局に移られます。私も、不在通知や代引きの郵便物はこちらで受け取っているので、またお世話になりそうです。取材の記念というわけではありませんが、ハガキを買って局の風景印を押してもらいました。
私はよくフリマアプリで物品を売買しているので、品物を送る時は常にこの局を使っています。また、最近はキャッシュレスが進んでいるとはいえ、地方では何かと現金が必要な場面が多いので、現金出金もここ。最近は村内の金融機関が立て続けに撤退しているので、郵便局はこれからも残ってほしいと切に祈っています。(以上)
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