【食】囲炉裏カフェ「四つ又山の里たけのこ」の、たけのこご飯膳

南牧村からほど近い下仁田町の宮室地区で、カフェ「四ツ又山の里たけのこ」が昨年10月にオープンしました。いつも南牧から下仁田へ下る時には店の看板が目に入っていたので気になっていましたが、今回やっと訪問し、旬のメニューである「たけのこ御膳」を頂いてきました。

店の玄関。県道から細い道を入り右折してすぐ。

下仁田から南牧村方面に県道を上っていくと、「鍾乳洞入口」右手に「たけのこ」の看板が見えてきます。ここを右折した先にある右側の古民家が、「四つ又山の里 たけのこ」の店舗。昨年の10月8日から、週末(土日)に開業しています。駐車場は全部で3ヶ所。店舗に最も近い駐車場は2台分しかスペースがありませんが、他の2ヶ所は、もう少し余裕があります。

南牧村に向かう県道沿いに立つ看板。背後に見える右手の山が「四ツ又山」。
看板を右折して右手の古民家が店舗。手前は駐車場。
駐車場マップ。P-1は6台停められます。

このカフェは、10年近く空き家になっていた店主の生家をリノベーションして開業したお店。右手には、10年前までこの家に住んでいた店主の母親が作った「吊し雛」のギャラリーがあり、自由に見学できます。ちなみに、店の名前である「たけのこ」の由来は竹の子(筍)ではなく、店主の母親の長(たけ)さんの子供2人(姉妹)が店を開き、切り盛りしていることから名付けたそうです。そういえば看板をよく見ると、「の」の字が少し小さく表記されていますね。

玄関右手の「吊し雛ギャラリー」。
飾られている「吊し雛」は、店主の母親の「長(たけ)さん」が趣味で始めた作品。
うさぎの人形が目立ちます。

店内は広く、客席は幾つかの部屋に分散しています。囲炉裏カフェの由来となったテーブル型の囲炉裏席もあります。

椅子席。奥はキッチン。
座椅子席。
炭火が入った囲炉裏席。
店のメニュー。パスタは予約不要です。

今回は、今が旬の「竹の子」を使った「季節のご飯膳」を頂きました。季節に応じた旬の食材を使ったこの店一推しの料理で、数量限定なので事前に電話予約しました。炊き込みご飯、お吸い物、シュウマイに竹の子が使われています。頂いてみると竹の子がすごく柔らかくて、繊維も感じられずサクサクとして、口に含むと味が染み出してきて、とても美味しかったです。特にシュウマイは、ジューシーな肉汁と竹の子が調和していて絶品でした。

店では、「竹の子」を旬の味のまま提供するために、保存には色々と工夫をされ、手間をかけています。気温が暑くなると味が落ちてしまうため、食材に「竹の子」を使うのは5月いっぱいを予定しているとか。夏には何の食材を使うか考えているそうです。

今が旬のたけのこを使った「季節のご飯膳」。このメニューは事前に電話予約が必要なので注意。
ご膳のほかに、揚げたての山菜の天ぷらも付いてきます。これはコシアブラ。
もちろん、竹の子の天ぷらも揚げたてで出てきます。うっかり一つ食べてしまいました。

美味しくお料理を頂いた後で、店主の杉西さんに話を聞きました。

杉西さんは東京在住。毎週、金曜夜か土曜の早朝に帰省して店を開け、高崎市に住む姉と2人で営業しています。開業したきっかけは、母親が作った「吊し雛」を、多くの方々に見てほしかったから。店の近くには、下仁田ジオパークの一つである「宮室の逆転層」があり、観光客が憩う場所を作りたいという思いと重なり、空き家だった実家をリノベーションしました。杉西さんご自身もジオパークガイドの資格を取り、来訪者にガイドもされているそうです。

「元々は、母親が丹精込めて作った作品を展示して見学できるギャラリーを作りたくてリノベーションを始めたのですが、ジオパークを訪れた方々が見ただけで帰ってしまうのは寂しいと思い、来場者が休める場所を作りたくて姉と一緒にカフェを開きました。地元の方々の憩いの場としても使っていただき、嬉しく思っています」

私もこの機会に、ジオパークの一つである「宮室の逆転層」を初めて見学しました。この店をきっかけにジオパークの見学者が増え、賑わいが生まれるといいですね。(以上)

店から歩いてすぐの場所にある「宮室の逆転層」。
河岸に見える逆転層。